2010.10.18
10月14日 ぽっち
あっというまに秋。
今年の夏は休みがないと覚悟はしていたが、さすがにくたびれた。
こんなことをしていてはいけないと、ほんとうに考え込んでしまった。
わたしはいったい、何をしたいんだろう。
わかったのは、いままでのやりかたでは、もう限界だということ。
そして、ようやく一息ついた今日。
あまりの無秩序ぶりに見ないようにしていた庭をひさしぶりによく見たら
のびほうだいの繁みの陰で、秋の花が、ちゃんと咲いてくれていた。
萩はもう散りかけだったけれど、秋明菊、シュウカイドウ、ホトトギスの花。
仕事に追われて日々を過ごしていると、地面から足が浮いて
中空で足をジタバタさせながら生きているような、
足ごたえのなさというか、生きている実感のなさが空しいのだが
地面を見れば、変わらず着実に季節がめぐっている。
いつものことながら感謝の気持ちしか出てこない。
シュウカイドウは、洋花のベゴニアによく似て、繊細さがぜんぜんちがう。
シンプルな花の造形、その真ん中からとびだした黄色のぽっち、
ときどきある、ぶささがりの花も面白い。
心臓型の葉っぱとの組み合せもよくて、ここ数年で大好きになった花である。
よく見ると、その心臓は左右の大きさが規則的にアンバランスで
どちらかが大きくて、どちらかが小さい。
規則的に不規則というのは、なかなか興味深い。
だからか、花言葉は片思いだそうだ。

ホトトギス。この紫斑が鳥のホトトギスの胸模様と似ているらしい。
鈴木るみこ
編集者。出版社勤務を経て渡仏後フリーに。仕事のテーマは、旅と詩と生活と美しいもの。みどりのゆびは授からなかったが、みどりをいじるのは好き。海と山のある町の庭つき一軒家で暮らす。

