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月組新人公演『エドワード8世』
現在、東京宝塚劇場で上演されている月組『エドワード8世』の新人公演に行ってきました。主人公、デイヴィットを演じたのは、「たまきち」こと珠城りょうさん。研2生になったばかりのころから、「あ、この人、誰?」と気になっていた男役さんで、新公の主役をつとめるのは、今回が2回目。手足の長いスマートなプロポーションと、小さく引き締まった端正な顔立ち、洗練された身のこなしは、とても下級生とは思えないほど! ヒロインは、次期トップ娘役に内定している愛希れいかさん。霧矢大夢さんと蒼乃夕妃さんの退団公演となるこの作品で、新公主役に抜擢されるなんて超ラッキー。ふたりからさまざまなものを吸収し、受け継ぐことができるのではないでしょうか?
月組新人公演『エドワード8世』公演プログラム。表紙は、主人公デイヴィッドを演じた、たまきちこと珠城りょうさん。
さて、たまきちさん、イギリス皇族ならではの装いが、いやー、惚れ惚れするほど似合いますなぁ~。うーん、立ち姿が美しいってのは、何ものにも変えがたいほどいいっ! それにこの人、大人の紳士っぽく見えるのもいいっ! だって、宝塚歌劇の場合、実年齢より上の役をすることが多いわけだし、うんと年上の私たちに「ステキ♡」と思わせなくてはならないわけですから、大人っぽく落ちついて見えることは、スターさんとして欠かすことのできない条件です。
話し方にも落ち着きがあり、ウォリス役の愛希さんとのちょっとシニカルな掛け合いや、ふと見せる弱気で危うい一面も細やかに表現できています。本公演で、私が好きだったふたりが結婚するシーンも、うふふ、やっぱり素敵だわ♡。たまきちさんのモーニングスーツ姿、「美しい」のひとことに尽きます。声質もよく、歌にも安定感があるので、途中から新人公演であることを忘れてしまいました。あら私、ずいぶんベタ褒めですね(笑)。
珠城りょうさん(右)とヒロインのウォリス役を演じた愛希れいかさん(左)。
本公演では、専科さんという大ベテランが演じていたチャーチル役の千海華蘭(ちなみ・からん)さん、デイヴィットの父であるジョージ5世役の貴澄隼人(たかすみ・はやと)さんなど、脇を固める人たちの存在感もなかなか立派。貫録あふれる立ち居振る舞いや、太く堂々とした声で歌い上げる姿、いいじゃない! こういう厚みのある演技ができる下級生たちがいるのって頼もしいですね。
終演後、元タカラジェンヌさんがやっている近くのバーに立ち寄ったのですが、同じように新公を観てきた方たちの談話もおおむね好評。霧矢さんと蒼乃さんをはじめ、数名の退団者がいる今回の本公演。新旧交代は、こうして行なわれ、宝塚歌劇はこれからも続いていくんだなぁ~と思ったら、ほっとするとともに、言いようのない寂しさがこみ上げてきて、お酒の味が、いつもよりほろ苦く感じられました。新公の出来は、すばらしかったというのにね。
